手術について

手術はいつ受けたらよいのでしょうか?

 白内障手術はいつ受ければよいのでしょう。
これは簡単です。基本的には「自分自身が不自由を感じたら手術」でよいのです。
 ただし、これには条件があります。それは定期的な眼科医の診察を受けていることです。
 白内障の中には非常に手術しにくいものがあります。もともと眼の構造が弱かったり、手術の時期が遅れてしまったりすると、手術はやりにくくなります。やりにくくなるということは、言い換えると、それだけ手術中にトラブルが発生する可能性が大きくなるということです。
 決して多くはないですが、自覚症状があまりなくても、手術を急いだほうが良い場合もあります。
 手遅れにならないように、定期的に眼科医の診察を受けることが大切です。

 昔は「見えなくなったら手術」でした。しかし、最近の急激な技術革新によって手術の質は驚くほどよくなりました。このため、視力が良い人でも患者さん自身が不自由を感じていて、原因が白内障であると考えられる場合は手術の対象になります。
 「見えなくなったら手術」では、時期としてはやや遅いでしょう。

日帰りでの手術は大丈夫?

 白内障手術の方法は最近の数年(数十年ではありません)で新しい技術が開発され、革命的に進歩しました。より安全に、より正確に、そして患者さんの負担は少なくなりました。

 最新の基本的な手術法は、超音波を使用して白内障を取り除く超音波乳化吸引術と、折りたためる(丸めることが出来る)眼内レンズを使用するものです。この方法は短時間に手術を終えることができ、さらに傷も小さくてすむため、手術中や手術後の痛みもほとんどありません。
このため、ほとんどの手術は入院せずに行っています。

 ただし、中には目の状態が悪かったり、他に体の病気があったりして、入院をしたほうがいい方もいらっしゃいます。そのような場合は、入院可能な病院に紹介したうえで私が手術を行ったり、信頼できる医師に手術をお願いしたりすることもあります。

 万が一の時のために、私が24時間連絡可能な携帯電話を常時携帯しております。術後、緊急の場合、いつでも連絡は取れますのでご安心ください。

 遠方の方で、宿泊をご希望の方はスタッフにご相談ください。

どんな手術をするのでしょうか?

 ひとことでいうと、「濁ってしまったレンズを取り、人工のレンズ(眼内レンズ)を入れるだけ」です。簡単そうですね。

 昔は、黒目のふちを大きく切ってそこから濁ったレンズを丸ごと取り出していました。傷が大きく、その傷を縫う糸がなかったため、傷がふさがるまでのおよそ2週間は絶対安静が必要で、それは大変だったそうです(この時代の話は私も師匠に聞いたことしかありません)。

手術動画 現在では幅1.5~3mmほどの創を作り、そこからストローのようなものを眼の中に差し込み、超音波を使って濁ったレンズを砕いたうえで、吸い取ってしまいます。
 創が小さいので患者さんの負担はぐっと少なくなりましたし、以前の手術と比較して、手術による乱視もほとんど出ません。
 当院では当院では2.65mmの創から行っています。これは安定性や安全性から考えると現時点では最適だと思われるサイズです。

 現在のように患者さんの負担が少ない手術が行われるようになった理由は、以下の3点です。
①超音波白内障手術の器械が発達したこと。
②その器械を使う術者の技術も発達したこと。
③折りたたんだまま(丸めたまま)眼の中に入れ、そこで開くことができるレンズが開発されたこと。

 特に①と②は白内障手術の世界に革命的な変化をもたらしました。

手術は痛くないですか??

 痛くありません。痛かったら目が動いてしまいますので、危なくて手術はできません。

 昔は眼球の裏側まで針を刺して麻酔をしていました(いまでもしている施設はたくさんあります)。また、目の周りにも麻酔の注射をしていました。私自身は注射されたことはありませんが、たいへん痛いそうです。白内障など「眼科の手術は痛い」というのは「手術の時の麻酔が痛い」ということが多いのです。

 現在は「点眼麻酔」と呼ばれる目ぐすりによる麻酔だけです。少し麻酔薬がしみることはありますが、手術前の採血のほうがずっと痛いはずです。目の状態によって麻酔を追加することもあります。
 表面だけの麻酔のため、眼球を触られているという感覚はありますが、痛くはありません。

糖尿病なのですが、手術はできますか?

 眼の検査をして、白内障だけなら問題はありません。普通に手術を受ければいいでしょう。でも、そのような人ばかりではありません。緑内障があったり、目の神経の病気があったり、糖尿病があったり。そのような時はその人にあわせて手術の時期や手術方法を変えなければなりません。
 メスで切る場所を変えたり、通常は縫わないところを縫ったり、後々のことまで考えて手術を「デザイン」することが大切です。

 特に糖尿病の方は手術時期を慎重に見極めなくてはいけません。最適な時期に手術をしても失明する危険はあります。
 まして時期を誤ると失明する可能性は非常に大きくなってしまいます。手術そのものも大切ですが、術前術後の治療計画がそれ以上に大切です。

白内障の手術は安全でしょうか?

 手術の安全性は医師や手術助手の高い医療技術と最新の手術設備によって維持されます。術後の感染も抗生物質のおかげで極度に少なくなっています。
 白内障手術は、手術のトレーニングを十分に受けた眼科医の執刀では99パーセント以上の成功率になっています。しかし、手術には予測できないこと(合併症)が起こる可能性も必ずあり、100%の成功を望むことはできません。

 私たちは、手術の成功率ができるだけ100%に近づくよう、最新の手術設備で細心の注意をはらって手術を行っています。

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